北総線沿線の住民にとって、長年の悩みだった運賃問題が遂に大きく前進!
そんな印象を持った方も多かったのではないでしょうか。
北総鉄道は、来年2022年10月1日実施の運賃改定を国土交通省に申請しました。
運賃は平均15.4%値下げとなります。
同社の運賃値下げは、2010年に沿線自治体の補助金による通学定期運賃の25%割引が実施された以来で、自主的な値下げは1979年の開業から初めてのことです。
大手私鉄の2倍以上といわれる高額な運賃で、一時は住民訴訟にまで発展した北総線の運賃。
今回は、値下げ劇の舞台裏にある紆余曲折に焦点を当て、今後の北総鉄道と沿線の未来を考えます。

北総鉄道7300形車両
北総鉄道による運賃値下げのお知らせ
https://www.hokuso-railway.co.jp/topics/detail/11953
何と言っても目玉は通学定期の値下げ
値下げの目玉となる通学定期運賃は、従来の補助金割引に上乗せした形で実施となり、平均値下げ率は64.7%!
親会社である京成電鉄の通学定期運賃と完全に同額となりました。
一方で、通勤定期運賃の値下げ率は平均13.8%、普通旅客運賃(きっぷやICカードの運賃)は平均11.6%と、通学定期運賃と比べると値下げ幅は小さくなります。
また、通勤定期と普通旅客運賃は、中距離帯を中心とした値下げとしたため、乗車距離によって受ける恩恵にかなり開きが出ます。
●普通旅客運賃が中距離帯を中心とした値下げである一例
ケース1
千葉ニュータウン中央~新鎌ヶ谷 11.1km
現行580円→新運賃480円(100円値下げ)
ケース2
千葉ニュータウン中央~京成高砂 23.8km
現行780円→新運賃720円(60円値下げ)
ケース3
印旛日本医大~京成高砂 32.3km
現行840円→新運賃820円(20円値下げ)
これが、期待ほどの値下げではないとの声も聞かれる所以です。
ちなみに、今回の値下げ発表において回数乗車券に関する記載がありません。
ただ、回数乗車券はきっぷの運賃の10倍とすることが各社の標準であり、今回も普通旅客運賃に準じた値下げが実施されると思われます。
次号では北総鉄道が抱える問題を歴史面から深掘りし、値下げの道を理解し、沿線地域との関係を考えます。


コメント